問題解決を前提とした
コミュニケーションをしようとする場合、
その対象となる相手が誰なのかにより、
その難易度が大きく変わってきます。

カウンセリングやコーチング、
コンサルティングや相談業務といった仕事の場合、
コミュニケーションの対象は第三者です。
これを三人称コミュニケーションと
呼ぶことしましょう。

私が教えている
ホリスティックコミュニケーションも
まさにこれに当たります。

一方、日常の中で、
最も多いのが人間関係や対人関係の悩みです。

職場や家庭、プライベートなど、
自分が関係する
組織やつながりの中で起こる問題の場合、
コミュニケーションの対象は
ごく身近にいる「相手」です。
これを二人称コミュニケーションと呼びましょう。

最後は自分の問題です。
自信がない、すぐ緊張する、
何事も三日坊主で続かないといったような
自分自身の悩みや問題の場合、
コミュニケーションの対象は
自分自身になります。
これを一人称コミュニケーションと呼びましょう。

このように、コミュニケーションの対象には
三つのケースがあります。

三人称コミュニケーションには、
様々な技術や方法論がありますが、
ある程度勉強し、経験を積めば
誰でもある程度はできるようになります。

上手なセラピストがやれば、
問題が対人関係であれ、
感情のコントロールであれ、
それなりに解決することができると言えます。

ところが二人称コミュニケーションは
そう簡単ではありません。
自分に知識や経験があったとしても、
第三者に対してやるのと、
自分自身が相手に対してやるのとでは
雲泥の差があります。

なぜならば、そこには
利害関係や感情の問題が絡むからです。
夫婦の問題でも、部下上司の問題でも、
その当事者が冷静かつ客観的に、
不満を持つ相手の話を聴きくというのは、
よほどできている人間でない限り無理です。

そのような相手と話をしようとすれば、
どうしても、ムッとしたり、
何でわかってくれないの!といった
苛立ちや怒りの感情が湧き上がってくるのは
ごく普通のことです。

つまり、関係性が悪い相手を
目の前にすると、
どうしても感情が動いてしまうため、
三人称コミュニケーションの時のように、
冷静には対応できないのです。

だからこそ、
対人関係の問題を専門にするような
プロのカウンセラーであっても、
自分の家庭の問題や
職場での同僚との問題といったことになると、
なかなかうまく解決できないのです。

でも、自分のことができなくても、
人に対してはできるのです。
糖尿病の専門家も糖尿病になりますし、
家族療法の専門家でも、
そのセラピストの家族が
崩壊していることだってあるのです。

そもそも二人称コミュニケーションと
三人称コミュニケーションとでは、
全く次元の異なる立場での
コミュニケーションなのです。

ですから、他人に対してはうまくできるのに、
自分のことになるとうまくできなくても
なんら不思議ではありません。

私はホリスティックコミュニケーションで
たくさんの方々の問題を解決してきましたが、
私の家庭や職場での問題は
そう簡単に解決はしません。
言い訳ではなく、そんなものです。

皆さんもそうは思いませんか。