先日、久しぶりにブリーフセラピー関連の催しに
参加してきました。

これは滋賀県で行われた
ブリーフセラピーの研修会です。
私がやっているコミュニケーションも
ブリーフセラピーの考え方が基本にあるので、
とても刺激になりました。

会場には80人くらいの人がいましたが、
20年以上のベテランという人から
ほとんど実践経験のない人まで様々でした。

研修会では、いくつものワークや
デモンストレーションがあったのですが、
私が参加した3人ワークでは、
面白い発見がありました。

私のグループは数年の経験がある心理士の方と、
ブリーフセラピーに興味はあるものの、
実践経験がない男性医師という組み合わせでした。

私がクライエントになり、
二人の方が順番に
10分ほど私の悩みに
対応してくれるというものでしたが、
クライエントになると、
セラピストの技量の違いが一目瞭然で
わかるものだということを改めて感じました。

心理士の方は、経験年数はまだ浅いものの、
日々臨床で、ある程度されているせいか、
いくつかの質問を重ねながら、
比較的上手に私の話を引きだしてくれました。

それを受けて、もう一人の男性医師が
後を引き継いだのですが、
ブリーフセラピーの経験が全くないせいか、
いきなり「こうしたらどうですか」とか
「こんなこともできると思います」といった提案を
次から次へとしてくるのです。

確かに、一人目の人とのやり取りを見ているので、
どんなことで困っているのかといったことは
ある程度わかっているのですが、
それにしても、いきなり提案をして
解決しようとするところが
初心者(素人)だなと思いました。

当然、それらの提案では何ら解決にはならず、
また的外れのことも言っていたので、
私も、それは難しいとか、それは違うとか、
あれこれと言い返していました。

とにかく、私にひとつの質問もすることなく、
次々と提案をされると、
「押しつけられ感」が出てきて、
つい反発したくなる気持ちになるというのが
よくわかりました。

初心者の人は、人の話を聴いて、
すぐさま、こうしたらいいのではと、
解決策に目を向ける傾向があります。

しかし実際には、その人に役立つ
具体的な解決策を見つけるためには
どの部分が重要なのか、
どんなことならできそうなのかということを
具体的に探っていく作業が必要になります。

それらのことを絞っていく質問をして初めて、
こんな提案をしたらいいかもしれないという
具体的な解決策に辿り着くものです。

素人や経験の浅い人は
人の話を聴いて、自分なりの解釈をし、
勝手にこうだと思い込み、
自分の思う提案を安易にしてしまいがちです。

それはまるで、誰かがどこかに落とした財布を
何の情報もなくいきなり
探し出そうとするようなもので、
それでは見つかるものも見つかりません。

先ずは情報を聞いて探すべき範囲を絞り、
その部分を集中的に探すという方が
効率的に見つけ出すことができるというものです。

しかし、自分の思い込みだけで、
ここに落としているに違いないと思って探しても、
それではなかなか見つけることはできません。

今回の3人ワークを通して、
自分の考えが正しいと思い込んでしまい、
それをつい人に押しつけようとしてしまうことが
初心者がやりがちなことだということを、
改めて感じた次第でした。