ストレスと聞くと
一般には悪いイメージがありますが、
実際は必ずしも悪いものではなく、
それどころか、心にとっても体にとっても
有益な場合があるということがわかっています。

例えば、アメリカにおいて3万人を対象に
ストレスの程度と死亡リスクとの関連を
調べた研究があります。

これによると強いストレスを受けた人の43%に
死亡リスクの上昇を認めましたが、
それはあくまでもストレスを悪いものだと
認識している人たちでした。

一方、同じ強いストレスを受けた人でも
ストレスを悪いものだとは思っていなかった人は、
死亡リスクの上昇が認められませんでした。

それどころか、その人たちは、
ストレスをあまり感じていないという人たちよりも
死亡リスクが低かったというのです。

このことから、ストレスの強さが
体に悪影響を及ぼすのではなく、
ストレスをどう考え、受けとめるかにより、
健康への影響はよくも悪くもなるということが
わかってきました。

この事実は今までの常識を覆すものでした。
それまでは、ストレスはできるだけ
少ない方がよいと思われていたのが、
ストレスがあってもそれを積極的にとらえ、
うまく乗り越える経験をした方が
健康にとってはプラスになるというのですから、
まさに、目からウロコです。

でも考えてみれば、
これは十分に納得できることです。
大成功している会社のトップや
大きな事業を成功させている人などは
当然、多くのストレスを抱えているはずです。

しかしそれらの困難を乗り越えるだけの
意欲があったからこそ、
今の成功を手に入れることができたのでしょう。
当然、大きな困難を乗り越えるためには、
そこから逃げるのではなく、
積極的に立ち向かっていこうとする思いがないと
とても太刀打ちできません。

まさにこの思いが、
困難を乗り越えさせ、人を成長させ
ひいては自己治癒力を高め、
健康を維持し、
長生きにもつながるのではないでしょうか。

何かにチャレンジするときとか、
新しいことを始めるときとかには、
そこには必ずストレスがつきものです。

しかしそこに多少の困難があろうとも、
様々な工夫や努力をし、
また多くの人の協力を得ながら、
ついにやり遂げたという場合には、
喜びもひとしおのことだと思います。

たとえ、成功や完成に至らなかったとしても
そこまでがんばれた自分を
認めてあげることができたならば、
それでも十分に「がんばった感」は
持つことができます。

まさにこのような、
充実感や満足感、達成感、
「ばんばった感」といった思いが
「心の治癒力」が最大限に発揮された状態なのです。

この心の状態は、
辛い状況を経験したからこそ
到達できる感覚であり、
その意味ではストレスと
達成感や「がんばった感」はセットなのです。

みなさんも、新しいことにチャレンジすることで、
心の治癒力を高めてみませんか。