以前、鳩尾(みぞおち)の痛みが
続いたことがありました。
最初は気にはならなかったのですが、
それが数ヶ月も続くと
さすがに何かあるのではと思ってしまいます。

一番気になるのは当然、胃がんですが、
胃潰瘍や他の機能性疾患の可能性もあります。
いずれにせよ、もしも胃がんだったら
手術をする必要があるため、
だいぶ迷ったあげく、
胃カメラを受けることにしました。

結果は異常なしでした。
ホッとしたら、それ以後、
鳩尾が痛くなることはなくなりました。

ちょっとした症状であれば、
放っておけば自然とよくなることが多いのですが、
長い間、同じ症状が続くと
やはり気になり、最悪の状態を考えてしまうのが
人間というものです。

その後、気になるような体の症状は
特にありませんでしたが、
今回再び、気になる症状が現れました。
それは、便が細くなるという症状です。

便通は毎日のようにあるのですが、
今年に入ってから、
以前のような健康的な便が出なくなり、
どちらかと言うと便秘気味で、
出ても下痢だったりすることがよくありました。

その程度なら特に心配しないのですが、
そのうち便が細くなり、
残便感も常にあるようになりました。

これはまさに大腸がんの典型的な症状なのですが、
一方で、自律神経系のバランスが崩れたときにも
しばしば現れる症状であることも
知っていました。

しかし、このような症状が3ヶ月以上続くと、
楽観的な私でもさすがに心配になってきます。
以前の胃の症状とは異なり、
今回は便という
明らかに目に見える証拠があるため、
大腸がんの可能性があるかもという思いは
先週に入ってからは確信に変わってきました。

便の出にくさや細い便、残便感が続く中、
これは単なる機能性のものではなく、
八割方大腸がんだと思うようになったのです。

しかし私の場合、
講演やセミナーの予定がたくさん入っており、
病棟も私一人ですべての患者さんを診ている関係上
あまり休むわけにもいきません。

そこで、様々なシミュレーションをした結果、
4月20日前後に手術を受けたならば、
ゴールデンウィークも挟まるため、
必要最小限の病欠ですむと考えました。

手術日から逆算すると、
検査を受けるのはこの日しかないと思い、
先週の木曜日に内科の先生にこっそり相談し、
早速CTと採血、
さらに大腸ファイバーの検査をしてもらいました。
その結果、異常なし!

いや~本当によかったです!
もしも本当に大腸がんが見つかったら、
色々と面倒なことになるなあと思っていたので、
本当に、ホッとすると同時に、
一気にもやが晴れた気分でした。

今回のエピソードを通して、
人はいかに思い込んでしまう生き物かということを
あらためて痛感させられました。

医者という立場で、
それなりの知識があっても、
やはり、一度もしかして?と思ってしまうと、
その思いは確信に変わってしまうものですね。

がんの可能性が高いと判断すれば、
検査はした方がよいとは思っているので、
今回の判断は間違っていなかったと思います。

ただ、この経験を通して
人はこうやって、日々思い込みの中で
日常生活を送っているんだなということが
よくわかりました。

それはそうと、今回の検査で、
たまたま新たな病気が
見つかってしまったことはショックでした。

それは高尿酸血症です。
あの痛風というやつです。

これにはかなりショックでした。
ビール好きの私にビールを飲むなと
言われているようなもので、
あまりに酷なことです!

大腸がんと言われるよりも、
もしかしたらこちらの方が
ショックが大きかったかも知れません。
(ちょっとウソ)

今後はビールを控えめに飲むことにします。