先日、難病相談・支援センターが主催する講演会で
お話しをさせて頂く機会がありました。

参加者にはパーキンソン病の方も多かったので、
パーキンソン病にまつわる、
ちょっと刺激的な話を取り上げてみました。

パーキンソン病とは、ドパミンという
脳内化学伝達物質が不足することで生じる
神経の病気で、
手の震えや筋肉の固縮、顔のこわばり
といった症状が現れる難病です。

治療としてはドパミンが増えるような薬を飲むのが
一般的ですが、外科的治療もあります。
その中のひとつに脳深部刺激療法があります。

これは脳内の特定の神経細胞に電極を植え込み、
持続的な電気刺激を送ることで、
その部分の神経細胞の活動を抑え、
手の震えやこわばりといった症状を
改善させるというものです。

つまり脳深部刺激療法は
不足したドパミンの代わりに
電気刺激によって
神経の興奮を抑えるという治療法です。

さて、ここからが実際の実験です。
電極を植え込む手術は
患者さんが覚醒した状態で行われるため
こちらの声はすべて聞こえます。

そこで電極を埋め込んだ患者さんに対して、
「これからパーキンソン病の強い薬を注射します」
と言って、実際には生理食塩水を注射します。
もちろん生理食塩水には何の効果もありません。

その際、脳神経の活動状態は
画像で見ることができます。
神経が興奮していると、
激しく針が振れたようなグラフになり、
神経が落ち着くとなだらかなグラフになります。

まず生理食塩水を注射する前のグラフは
当然、激しく上下に振れたグラフでしたが、
生理食塩水を注射したあとは、
見事になだらかなグラフになったのです。

つまり、パーキンソン病の薬を
注射されたという「思い込み」が
本当の薬が投与されたのと同じように
脳神経の興奮を穏やかにしたのです。

興奮が落ち着いたということは
単なる心の働きという曖昧なものではなく、
実際にドパミンが作用したことを意味します。

つまり「思い込み」というエネルギーが
脳の神経細胞に何かしらの働きかけをし、
その結果、ドパミンという脳内化学伝達物質を
作り出させたということになるのです。

心は物質ではありません。
つまり非物質的な存在です。
でも、その非物質的な存在が、
脳内化学伝達物質といった物質を
作り出させる力があるのです。

なぜ非物質である心が、物質に作用するのか、
今の医学や科学をもってしても
未だに解明されていません。

メカニズムはわからなくても
心が体に影響を及ぼしていることは明らかです。

さあ、皆さんも「思い込み」の力を
もっと活用してみませんか。
もしかしたら、
あなたの病気もよくなるかもしれませんよ。