私たちの五感はかなり曖昧なところがあります。
ある実験で、スーパーを訪れたお客さん180人に
明らかに異なる味の二種類のジャム
―ここではシナモンアップルジャムと
グレープフルーツジャム―を味わってもらい、
好きな方を選んでもらいます。

その後なぜ、自分はそれが好きだと思ったのかを
説明してもらうのですが、
実は密かに途中でジャムを入れ替えてしまいます。

つまり、自分が選んだジャムと
異なる方のジャムを手にして、
その味がなぜ自分の好みなのか、
その理由を語るわけです。

シナモンアップルジャムが好きと言っておきながら
実際にはグレープフルーツジャムを味わい、
そのよさを語るわけですが、
みんなすり替わったことに気づきそうなものですが
この実験では、すり替えに気づいた人は
3分の1にも満たなかったというのです。

このような人間の脳のクセを選択盲と言います。
自分が選択したものと異なるものを
自然の流れの中で手にした場合、
あれ?自分が選んだものと違う?と、
潜在意識は感じているのでしょうが、
そのことは意識には上らず、
潜在意識のレベルでうまく処理され
正当化してしまうしくみが
脳には備わっているのです。

当然、理由は自分の都合のよいように
でっち上げられることになるのですが
実は、自分でそのような
でっち上げをしているということすら、
気づかないのです。

このように人は
自分の都合のよいように理解、解釈し、
都合のよい言い訳を考え出すということを
してしまう生き物なのです。

潜在意識もなかなかやるじゃないですか。