よく直感はスピリチュアルな力だとか
天からのメッセージだと言う人がいますが、
私にはなかなかそうは思えません。

例えば、ふと時計を見たら
4時44分だったという体験が何回かあると、
これは偶然ではない、
その人はそこに何か意味があるのではないかと
思う人が少なからずいるようです。

しかし、実際には3時56分や7時16分など
4時44分以外の時間を
数限りなく見ているのですが、
それらは全て何もなかったかのようにスルーされ、
当然記憶からすぐに忘れ去れます。
つまり4時44分を見たときだけ記憶に残るので、
時計を見ると、あたかもいつも4時44分である
かのような錯覚に陥ってしまうというわけです。

これは、自分に都合のよいものは記憶に残り、
都合の悪いものは
すぐに忘却の彼方に葬ってしまうという
思考のクセであり、
霊的な力でも意味のあることでもありません。

また、ふと思ったことが
現実に起こるという経験もよく聞きます。
例えば、今日Aさんから電話があると、
なにげなく思ったところ、本当にAさんから
電話があったというようなケースです。

これも、思考のクセのひとつです。
ふと思うことは潜在意識の働きであり、
我々は毎日6万回もの判断を
潜在意識でしていると言われています。
ですから、ふと思ったことが
たまたま事実としておこることも
それが例え稀であったとしても
確率的にはありえることです。

逆に言うと、ふと思っても、
それが現実には起こらないことが大半なのです。

このようにたまたまの偶然起こったことに対して、
あたかも意味のあることのように
思ってしまう思考のクセを
テキサスの射撃手の誤謬とか
クラスター錯覚と言います。

ただ人は誰でも、偶然の出来事を
必然の出来事や意味あることだと
思いたいものなのです。

そう理解することで、
元気が出てきたり、
使命感を感じて仕事ができるようになるならば、
それはとてもよいことなので、
偶然を意味のあることだと思うことは
必ずしも悪いことではありません。

人は誰でも、様々な思い込みを持ちながら
生きているのですから、
それが自分の支えになるのであれば、
悪いことであるはずがありません。

事実と、それをどう理解するかは
全く別のことなのです。