だいぶ前のことになりますが、
次男が生後3ヶ月のとき37度台の熱を出しました。
少々咳もありましたが、
直に治るだろうと思いしばらく様子を見ていました。
一時的に熱は下がったものの、
その後再び37度台に上がってきました。

こんな状態が一週間近く続いたので、
これは家で診る限界だと判断し、病院に連れて行きました。
レントゲンを撮ると見事な肺炎でした。

すぐさま入院となり、抗生剤の点滴が始まりました。
すると次の日には解熱し、
1週間後には肺炎も治癒しました。
これで家に帰れると思いきや、
主治医からストップがかかったのです。

入院中ずっと妻が付き添い、
母乳をあげていたのですが、
入院のストレスからか母乳の出が悪くなってしまい、
そのせいで入院時よりも
体重が減ってしまっていたのです。

妻の母乳が出にくくなってしまったのは
入院によるストレスなので、
家に帰ればまた出るようになるから
問題ないと私は言ったのですが、
主治医は、
もともと母乳はあまり出ていなかった可能性もあるので、
とにかく体重が戻るまで入院して下さいと言うのです。

それまでは十分に母乳は出ており体重も標準だったので、
今さら出ていなかった
可能性があると言われても納得がいかず、
家に帰ればまた出るようになるから
早く退院させてほしいと言い張りました。

しかし主治医もゆずらず、
しばらく押し問答が続きましたが、
最終的には主治医が切れ、
「もう勝手にして下さい!私は責任を持ちませんから!」と
捨て台詞を吐いたので、
これ幸いと思い私は子供を退院させました。

その後、妻も入院のストレスから解放され、
母乳は今までのように出るようになり、
1週間後にはもとの体重に戻りました。

退院時にわめいていたその医者に、
体重が戻ったことを報告すると、
「あ、そ、よかったですね」で終わりました。
それだけか!バカたれ!と言いたかったのですが、
そこは何も言わずにその場を後にしました。

この主治医は、私が、
入院前までは母乳がよく出ており、
入院後から母乳の出が
悪くなったという情報を伝えても
全く耳を貸そうとはしませんでした。
あくまでも母乳はもともと
出ていなかったの一点張りでした。

人はだれでも自分の考えや判断の方が
正しいと思うものです。
一度そう思ってしまうと、
もう人の話は耳に入りません。
また、自分の判断が間違っていたと
思われるような事実があっても、
これは、たまたまだとか例外だと理解され、
スルーされる傾向にあります。

このような思考のクセのことを
認知バイアスと言います。
これは、自分に都合のよい情報ばかりに目が向いてしまい、
都合の悪い情報は無視されてしまうという、
思考のクセのことを言います。

入院後の体重減少という、
自分に都合のよい事実にばかりに目が向いてしまい、
入院前までは標準体重であったという事実は無視され、
また退院後、再び母乳が出るようになり
体重が元に戻ったという事実も
多分、すぐに忘れ去られたことでしょう。
これが私たちの思考のクセなのです。

私たちは、このようなことを日常的にしているのです。
だからこそ、ちょっと冷静になって、
勝手な自分の思い込みで物事を判断していないかを
冷静な視点で見つめることが必要になってくるのです。